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プロフィール
HN:
謡 陸葉
性別:
女性
職業:
社会人1年生
趣味:
読書・観劇・スポーツ観戦
自己紹介:
活字と舞台とスポーツ観戦が大好き。
コナンとワンピに愛を注ぐ。
4つ葉のクローバーに目がない。
寝たがり。
京都好き。
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お店の軒先にある小さな笹のかわいらしいこと。
その空気に感化され、久しぶりに葉山を引っ張り出してくるもなんだかまとまりのないものになってしまいました。
訳が分かりません。

眠いんです。

今朝の電車で書き始め、帰ってから眠いなーと思いながらでも今日書かなかったら永遠にお蔵入りだしなととりあえず最後まで行けばいいやな精神で書きました。
推敲も読み返しすらしてません。
でもなんかひさびさに日高に会えて満足です(お前がか)



蛍岩のあたりで本当にホタルが見れるのかは知りません。
奥の殿がライトアップの時間まで拝観可能かも知りません。
だったらいいなです。
スルーしてください。


謡のどうでもいいポリシーで鐵では過去を、日高では未来を書こうと思っているので大学生の鐵を書くことはないし中学生の日高を書くこともありません。
ぶっちゃけどっちも書きたいですけどね。
そんなこんなで日高の未来はどうなるのか謡の中でも未だ謎です。わかりません。
鐵の未来は知ってるけど過去にどんな日々を送ってたのかは私もまだよく知りません。ヒロとか岬とかが何しでかすか分からないので。
オリジナルでずっと書き続ける面白みってこういうところにあると思います。
うん、楽しいです。謡一人が。
素敵に可憐にスルーしてくださいww



明日は店舗出勤ですー
実家から2時間かけて行って来ます。
まぁ、うん。がんばんべ。








****************************






朝のラッシュに揉まれながら携帯で時間を確認した葉山は同時に見えたゾロ目にそうかと思った。

そうかと、思ったのは今月に入ってもう何度目だろうか。
この1週間のうちに何度も気付いては、また忘れた。
そのくらい葉山のような独り身の男には意味のないイベントだ。
七夕と言うのは。

元々葉山はこの類いの風流が好きなたちの男だが好きというよりはなんとなくいいと言った曖昧な対象だったので、学生時代のように誰かのお膳立てもなく自分から何かをすることはない。

学生時代と遠い昔のように言っても、それはつい3・4ヵ月前のことだ。
葉山が通っていた大学では何故か毎年この時期には天井にも届くほどの巨大な笹が現れた。
無邪気を装う短冊には学生らしい、まぁ邪気はないがこずるい願い事が目立った。


7月7日が晴れますように


書き続けた文句を思い浮かべて口元だけで笑う。
結局一度も叶わなかったその願いはやめた早々に叶ってしまったようだ。
和歌山では警報まで出ているらしいが今のところ大阪の空は青い。

京都はどうだろうか。

社会人となってから数えるほどしか連絡を取っていない友人の自分よりずっと大人びた笑顔が浮かんだ。

進学を選んだ日高は今もまだ京都に一人、住んでいる。
今年もあるだろう短冊に、彼は何か書いただろうか。


『ホタルがみたい』

そういった日高がいつの間に盗ったのか買ったばかりの葉山の車のキーを器用に指の先で回して見せたのも丁度この時期だった。


場所は決めてあるんだ。いこう。


日高にしては珍しく強引で、葉山はまだ馴染まないハンドルを握り言われるままに貴船を目指したのだ。


七夕祭の最中の貴船神社は、本殿のすぐ前に何本もの大きな笹が置かれ、色とりどりの短冊の重みでどれも大きくしなっていた。
可愛らしいという印象の強いこのイベントだが、流石にここまでくるといっそ禍々しいなと思ったのが正直なところだ。
豪華にライトアップされた様が余計に俗物っぽさを強調している。
1枚100円と書かれた箱にはまだ白紙の短冊が分厚い束のまま置かれていて、旧暦の七夕まで続くこの祭の終わりには重さに耐えられず笹の先端は地面に届くのではないかと心配になった。
日高の感想も大して違わなかったようで、彼は一言すごい量だと苦笑した。

「これじゃあ貴船の神様がそのうち怒るんじゃないかな」

だったら、きっと葉山の願いは叶わない。
そう言って残念そうに奥の殿へと歩き出した日高を追って葉山は小走りに階段を下りていった。
言われて見れば貴船の斎神は竜神。竜神と言えば水を司ると相場が決まっている。

「あぁ、貴船の神さんによういっとかな」
「雨乞いじゃなくて晴れ乞いか。それこそ怒られる」
「そーかな。そーかぁ。あかんやん日高」
「ダメなのは俺じゃない」

声を潜めながらの会話だった。
木々の生い茂る道を進むうち、その声もやがてはどちらからともなくしなくなった。
燈篭が並ぶ道に来るともうさっきまでとは明らかに空気が違うと思った。
奥の殿は森の中にぽっかりとそこだけ誰かの為に繰り抜かれた様な印象を葉山に与えた。
ここなら本当に神様がいるかも知れないと思わずにはいられない。

小さな門を潜ると中央にこれまた小さな鐘があり、その正面に古い社が鎮座する。
こちらが本殿だといわれた方がよほど納得のできる空気感に思わず喉がなり、先ほどとは違う意味でまた怖いと思った。


「日高、ほら、はよ拝むで」

誤魔化すようにそそくさと社の前に立って手を合わせた。
貴船の神様、怖いなんて思ってすんません。
どうか帰りに雨降らすとかは止めて下さい。
やって俺ら今日ホタル見にきたんです。
日高がそんなんいうの珍しいから。
ちゃんと見れるまで、雨は勘弁してください。

今思えば馬鹿らしいけれど、その時の葉山は至って真剣に祈っていた。
隣で不審に思った日高が声を掛けようか迷いだすまで葉山は顔を上げなかった。


「あ、あかん、やっぱり晴れお願いしてもうた。怒られるやん」

ようやく目を開けた葉山が合掌したまま情けなく呟いた声に、小さく日高が噴出した。



帰りは後方に車がいないのをいいことにゆっくりゆっくり徐行しながら下った。
道路わきの沢の向こう岸に時折青白い光が見えて尾の度に日高が「あ、」とか「お、」とか嬉しそうな声を上げる。
蛍岩に差し掛かった所で車を降りた。
辺りは川の流れる音しかせず、目の前でチカチカと光る僅かな光の群れがどこか脳みその奥の方を刺激して自分がどこにいるのか分からなくなった。

「日高、ホタルやで、ホタル」
「知ってる」
「見れてよかったやん。感謝しいや」
「はいはい」

おざなりな返事しか返さない日高に業を煮やして葉山が振り返ると、日高は何故かホタルよりもずっと上の方を見ていた。
その視線を追ってもただ空があるだけで、葉山は首を傾げる。

「日高、何見てるん」
「空」
「なんもないやん」
「うん、何もない」

こんなに暗い空は、初めて見た。

日高が目を細めて実に満足そうにそういうので、葉山は一つ鼻をならして同じように空を見上げた。
闇の中の光を見に来たはずが、ただ闇だけを見つめて帰ってくるなんて本末転倒もいいところだと翌日話を聞いた友人に笑われた。


確か、その日は雨に降られずにすんだが生憎翌日から七夕本番まではずっと雨だった。
葉山が水神にへんな頼み後とするからだと理不尽に責められたのも、もう昔の話だ。


空が暗い、か。


思えば日高と会わなくなってからゆっくりと空を見るなんて事はしなくなった。
日高はいつも窓の向こうのどこか遠くを見ているような男だったのでつられて見上げた空の美しさにはっとするなんてことはもうしょっちゅうで、それがとても心地よかったのを覚えている。


久しぶりにあの墨のように黒い空が見たい
なにも余計な光が混ざっていないあの空が見たい


一度しまった携帯を取り出してメールを起動する
久しぶりに呼び出したあて先に「ホタルが見たい」と一言送ってみる。


「雨乞い?」

すぐに返されたメッセージに葉山はもちろんだと頷いて笑った。
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謡が感化するの?
謡が感化するの?
BlogPetのモノ URL 2009/07/09(Thu)13:51:13 編集
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