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HN:
謡 陸葉
性別:
女性
職業:
社会人1年生
趣味:
読書・観劇・スポーツ観戦
自己紹介:
活字と舞台とスポーツ観戦が大好き。
コナンとワンピに愛を注ぐ。
4つ葉のクローバーに目がない。
寝たがり。
京都好き。
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ジーザスすっ飛ばして舞台レポです。
だってジーザスの時は何故か時間がなかったので。
今年中にはかけっかなぁー。


昨日(12/8)カリギュラ 昼公演行って来ました。
なんだかここまで登場人物の考えてることが理解できなかった舞台は久しぶりです。
役者の問題でなく、それほどカリギュラの理論が難解で常軌を逸しているってこと。
突き詰めれば単純。
彼はただ絶対的な権力を持つ地上で唯一の完全なる『自由』である存在として不可能なことを探した。
その行為を行う上での彼の気持ちが分からない。
彼は本当に悪になったのか、悪を演じていたのか。

あぁ、本が読みたい。絶版て!
アマゾンで文庫が最低価格2500円て!



その後好きなキャラに偏った細かい感想。
ありえん長いです。
自分が覚えていたいので、無駄にうろ覚えの台詞満載。



幕開きはゴロゴロという雷の音。
ピシャー!!ドーン!じゃないあたり更に不吉な感じ。
目の前に迫ってくるような闇の中に浮かぶ点々とした小さな光。
あれ?豆球メッチャたらしてる??
ところがところがパッと照明があがると豆球の姿など皆無!
えぇ!!?
今回鏡と蛍光灯的な電飾に囲まれた装置になっているのですが、鏡に反射した光が暗転時に目の前に迫って見えるようで。
うわーおもしろーいとまず感動。
貴族達のカリギュラを探す声から物語りは始まります。

奴隷からカリギュラに拾われて貴族になったエリコン。
初っ端から貴族方を皮肉り、鼻持ちならない嫌な奴なのかと思いきやカリギュラとの二人の場面では驚くほど優しい声を出す彼。凄くすきだー。
『こんにちは、カリウス』
「やぁ、エリコン」
『随分お疲れのご様子』
「随分歩いたからな」
『しばらく、お姿をお見かけしませんでした』
「探し物が見つからなくて」
『探し物?』
「月だ」
『は?』
「月を探していた」
『あぁ』
(中略)
「エリコン、お前も俺を気が狂ったのだと考えているんだろ」
『いいえ、カリウス。ご存知の通り私は考えたりはしません。頭がよすぎて、そんなことをする気はとうに失せてしまったのです』
(中略)
「エリコン、これからは俺の計画を手伝ってくれ」
『断る理由はございません。ですが、私は物は知ってはおりますが興味を示すことは殆どございません。いったい何をするおつもりで?』
「不可能なことを」


こんな感じ。中略ってゆーか、覚えてないんですが。
細かい台詞までは流石に無理ですが大要としては合ってるはず。
文字にしてしまうとなんとも態度の悪い臣下な感じになってますが目も声も態度も限りなく優しいのです。
兄が傷ついた弟をやんわりと包む感じ。
このシーンだけで泣きそうでした。

でもなーこの後カリギュラが凄まじい圧制を敷くんですよね。

「俺がその自由だ。市民に告げろ、ついに地上に自由が戻ったと!」

暴君になったカリギュラに従い続けるエリコン。
彼の真意が後半まで分からなかったんですよね。
奴隷云々の話が出たのが後半からだったので彼が本当にカリギュラの忠臣なのかただ逆に彼を利用しているだけなのか、単に面白がって流されているだけの酔狂なのか。
後半になってカリギュラへ暗殺の陰謀があると告げる場面、貴族への不満やカリギュラへの思いを吐露し、彼を殺すなら俺から殺せと啖呵をきる場面でやっと彼のことを理解できる。
そしたら彼についての全部が納得できました。
エリコン好きだ。

『カリウス、いつになったら話を聞いてくださるのです』
「エリコン、仕事は進んでいるか」
『仕事?仕事ってなんの』
「月だ」
『あぁ』
「つかまえたか」
『あぁ、はい』
「完全にとらえたのか」
『えぇ、カリウス』
「俺も完全に彼女を手にしたことがあったのだ。それもせいぜい2・3日の話だが」
(中略)
『カリウス、聞いていただけなくてもしゃべります。それが私の役目だ。あなたを暗殺する企てがあります。このタブレットに書いてあります。目を通しておいてください。ここにおきます』
「どこに行くエリコン」
『・・・・・月を、探しに』

「俺はあんな風になってしまった彼を、まだ愛することが出来る」

「俺の顔をよく見ておけケレア。さぁよく見ておけ。よく見たのなら、これがお前の敵の顔だ。お前は敵の顔を見た」

「用心してくださいカリウス」

エリコンと共にカリギュラを愛し続けるのがセゾニア。
愛されていないことを知りながらカリギュラの為に残酷になった彼女。
盲目的にカリギュラを愛しているわけではない所が彼女の共感すべきところじゃないかと思います。
カリギュラ素敵!じゃないところね。
可愛そうなカリギュラ。少しでもその思いが晴れるなら、みたいな。
カリギュラを救いたいっていう思いからの行動だったのでしょうね。
その思いがカリギュラを慕いながらも父を殺されたせいで憎むようになった若き詩人シピオンへの言葉になる。
『まず、お父様の死の場面を思い浮かべて。舌を抜かれて血まみれになった口、おうおうという獣のうめき声を。次に、カリギュラの姿を思い浮かべてあなたのお父様を殺した男よ。じゃあ、言うわよ。彼を、理解してあげて』
この言葉が今後彼を縛ることになる。
すぐ後のカリギュラとのシーンでウソの優しさで裏切られ、また苦しみの姿を見せられて手を差し伸べたところを残酷に突き落とされて、シピオンはこの言葉を忘れてしまうかと思った。
『人は、人生のうちで一つは優しいものをもっています。自分はもうダメだと感じた時などに人はそれを振り返ります。あなたの人生には、一つもそういったものがないというのですか』
「俺にも、人生のうち一つだけそんなものがある」
『それはなんです?』
「・・・・・・・軽蔑だ」
『!』
でも彼は余りに純粋で、まっすぐで、暴君になる前のカリギュラを愛しすぎていたんでしょうね。
徐々に反乱の徒の輪から離れていくシピオン。
カリギュラを理論で諫めようとし、そのたびに溜息と悲壮な視線を残していく彼。
終始、カリギュラに諂いながら好機を待つ貴族たちの隅っこで悲しく暗い目をしている姿が痛々しかった。
シピオンをひきとめようとする反乱の首謀者ケレアにも『われわれの中に、もう正しい人間などいない』『自分の中にも彼に似たものがいるのです』『彼を理解しようとしてあげてください』と訴える。
それに対するケレアの答えはきっぱりと『無理だ、シピオン』
シピオンはカリギュラの呼び出しにより去っていくケレアのこの言葉でもう事態は最後まで行かなければ終らないと悟ったのではないでしょうか
『私は遠くへ行きますカリウス。私の中のあなたに似たものをどうするか、それを探る為に。お別れですカリウス。でも、全てが終った時これだけは覚えて置いてください。私は、あなたを愛しました』
冒頭では堂々とカリギュラのことが好きだ、彼の言葉のいくつかは今でも諳んじる事が出来ると言い、一度は『あなたが憎い!』と言い放ったシピオンの最後のこの言葉で堪えられずに泣いてしまいました。
シピオンの去ったドアに必死で手を伸ばすカリギュラとそれを押し留めようとするカリギュラ。
どちらが彼の本当の姿だったのか。


そしてケレア。
同じだけの魂と誇りを持った二人の男が生涯のうちに少なくとも一度、腹を割って話すことは可能だろうかとカリギュラに問われて可能だと答えながらでもあなたには無理でしょうと言ってのける彼。
理性的な詩人でありながら彼が一番感情で動いていたのではないでしょうか。

私はあなたを憎んではいません。
私はあなたを有害だと判断しました。
私は平和を望むのです。

この話をした時点では確かにそうだったのかもしれません。少なくともこれがケレアの自分に対するいい訳だったんだろうなぁ。
でもこの後のシピオンとの場面で『私は私の中のあいつに似たものを必死で押さえつけている!』『カリギュラは君を絶望させた。若い魂を絶望させるのはそれだけで犯罪だ。カリギュラが今までに犯してきたどんな罪よりも重い罪だ。私がカリギュラを憎むのには、それだけで十分だ』といった彼は誰よりもカリギュラを憎んでいるように見えました。
カリギュラに反乱の証拠を目の前で燃やされて膝を着けって言われた時のあの顔はなんだったんだろうなぁ。
あそこでもう一度思いとどまることは出来なかったのか。
平和の為に!自分の!
彼が一番曲がってるんじゃないかと思ったのですがどうなのでしょう。
カリギュラもエリコンもセゾニアもシピオンもとても真っ直ぐだ。
ベクトルは違っても卑怯ではない。
でもケレアは違うだろうと。
ケレアはなぁ、ほっといてほしい、一人がいいとか言いながら蔑ろにされるのに耐えられない人だと思うなぁ。
カリギュラに罵られ続けてそれがちょっとづつちょっとづつ積もって静かに腸煮えくり返ってるタイプ。
自室で一人で壁殴ってる人。
彼の静かさは不気味で怖かったなぁ。
最後にカリギュラを刺殺する場面の目が、狂気でした。


主人公カリギュラについては難解すぎて多くを語れないです。
彼が語る理論も、隠した感情も。
ただ彼は頭がよすぎて、行動力もあって、人が好きで、若すぎたんでしょうね。
『絶望というものを知ってはいた。他の貴族と同じようにそれは心の病だと思っていた。しかしそれは体の病だった。腕が痛い、胸が痛い。口の中がなんとも言えない味がする。血でもない、土でもない、毒でもない、その全てだ』
『俺は月が欲しかった』
『エリコンはもう来ない。月は俺のものにはならない』
『赤く塗りつぶして、赤く赤く、赤く、そして最後に残るのは・・・・・・・・カリギュラ』
『理論だ、理論を追うのだカリギュラ。最後まで行くことが重要だ』
『不可能、俺はそれを世界の果てまで探しに行った。俺の果てまでだ』
『俺はまだ、生きている』


彼が最後に見た答えは何だったのか。
謡は理解したい。
・・・・・・・・・・・・でも本がないんだよ(泣)



悲しい話。
でも合間に蜷川さんらしい奇抜な笑いが挟まったり、カリギュラの自由さの表現が『子供』の要素を多分に含んだものだったり古典の固さを残しながら古臭い感じは微塵もなくてとても面白かったです。
いい役者揃えすぎだろー!みたいな。
見終わった後はしばらく動けなかったし。
小栗くんは、本当に凄い役者なんだなぁと改めて。
勝地くんも、凄く共感できる演技でこれからが凄く楽しみです。

アルベール・カミュの舞台は初めてでしたがシェイクスピアが『人』を描いている印象なのに対し、彼の場合は『人』を通じて哲学的なテーマを紐解いているように感じました。なのでシェイクスピアよりも固く、台詞も難解。
変わりにメッセージ性があって、解釈の幅も演出の幅も果てしない。
面白いなぁ。

カリギュラ=ハムレット
エリコン=ホレイショー
シピオン=レイアティーズ
のように解釈できなくもないけれど全く逆にも見える。
うん、ハムレットの方が数倍分かりやすいわぁ。



来月くらいにワウワウさんがやるっぽいので興味ある方は是非。
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謡が達成するの?
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BlogPetのモノ URL 2007/12/15(Sat)09:50:14 編集
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